徳川家康公に献上したところ、その珍味の程に天下の逸品と嘉賞し、またハート型の葉の形が徳川家の葵の紋に似ていることから、ことさら珍重したと言われているのが「山葵(ワサビ)」です。栃木県は、出流原弁天湧水(佐野市)・尚仁沢湧水(塩谷町)が名水百選に選ばれるなど、水のきれいなところです。このきれいな水を利用して佐野市や日光市(三依地区)などで本格的なワサビ田での生産が行われています。
ワサビと聞いて思い浮かぶのは、刺身に付けてたべる”ワサビの根をすりおろしたもの”かと思います。(ただし、最近はワサビダイコンが主原料である粉わさびを使っているものが多くなり、ワサビの根を実際に見る機会さえ少なくなっているようですが・・・)ワサビの根は比較的長期間楽しめるのですが、葵の紋にも似ている「葉ワサビ」はこの時期ならではの逸品です。また、既にシーズン終了ですが、可愛い小さな十字の白い花を咲かせるワサビの花は「早春の山菜の妖精」とも言われています。
「葉ワサビ」を求めて林業振興会女性グループで作る「やまぶき会」佐野市山形町342 0283(65)0633(青木さん)を伺ってきました。やまぶき会では林業に関連する女性達が山の素晴らしさや素敵さを多くのひとたちに知ってもらい、自然にふれあい季節を感じてもらいたいとの想いから活動をしています。山での山菜等の栽培は勿論ですが、小学校へ出張しての食育を実施したり、子どもたちを山に迎えて自然や季節感を遊びながら感じさせてくれています。
「葉ワサビ」についても朝採り出荷と無農薬にこだわった生産を続けています。毎日の早朝の作業ですが、小鳥のさえずりと朝の新鮮な空気が大変心地良く感じます。化学肥料や薬を一切使わず、牛糞や樹皮の堆肥だけを使うため、年々ミミズが増殖し、ミミズ を求めて最近ではイノシシ被害が発生しているそうです。(写真は防護ネットです。)
生産量と朝採り出荷の関係から、現在の販売は
道の駅どまんなかたぬま農産物直売所
佐野市吉水町366-2 TEL0283-61-0077 に限定されています。
「葉ワサビ」の簡単な楽しみ方は・・・
刻んで軽く塩もみし、ざるに載せて熱 湯を掛け流してアクを抜き、絞ってたまり醤油などで漬けると3~4時間でおいしい葉ワサビ漬けとなります。コツは、辛味を残したままアクを抜くところで、葉ワサビ漬けの爽やかな辛味と風味はお酒のつまみやお茶漬けによく合います。
「やまぶき会」考案の絶品レシピは・・・
葉わさびの肉ロール巻き
材料(4人前)
葉ワサビ(茎を含む) 10枚
たまねぎ 1/2個
ひき肉 100g
卵 1個
パン粉 大さじ2
固形スープの素 1個
かんぴょう 適宜
塩 少々
こしょう 少々
作り方
1.葉ワサビは、きれいに洗い、葉と茎をわける。
2.葉は、湯通しをして、ざるに上げ、冷ましておく。
3.茎は、5cmくらいに小口切りにし、軽く塩でもみ湯をかけ、絞っておく。
4.たまねぎは、みじん切りにし、フライパンで油をひき、すきとおるまで炒める。
5.よく練ったひき肉の中に、炒めて冷ましておいたたまねぎ、卵、パン粉、葉ワサビの茎、塩、こしょうを入れ、よく混ぜ十等分にする。
6.葉ワサビの葉を広げ、5.の具を包み、塩でもみ水につけもどしたかんぴょうでしばる。
7.鍋に、水3カップ、固形スープ1個を入れスープを作り、塩小さじ1を入れ沸騰させた中に6.を入れ、中火でふたをし、約15~20分煮る。
* ポイントは、葉ワサビの香りを逃がさないようにするため、煮過ぎないよう中火~弱火の間で煮ることです。
この写真は(社)とちぎ農産物マーケティング協会より頂戴致しました。
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